小規模事業者持続化補助金 新枠の創設

目次

はじめに

 皆さんこんにちは。宮城県の行政書士水越です。 
 昨今の新型コロナウイルスの感染状況や、緊迫する世界情勢で今後どうなってしまうのか不安なところもあるかと存じます。そんな中でも、しっかりと事業を継続・発展させていかなければなりません。補助金を活用して事業展開をお考えの方はいらっしゃいませんか?

「補助金といってもどんな事業が当てはまるのか、どんな取り組みにどれくらいの補助額が出るのか分からない…」と泣き寝入りしてしまう事業者様も多いのではないでしょうか?そこで今回は、小規模事業者持続化補助金(令和3年度補正予算)で新設された枠組みの詳細をご紹介致します。ご参考にして頂けたら幸いです。(2022年3月現在)

持続化補助金の新設された枠組み

 さて、小規模事業者持続化補助金とはどういったものなのか?といった小規模事業者持続化補助金(通常枠)の詳細については、(一般型)として以下の記事で纏めておりますので、是非ご参照ください。

小規模事業者持続化補助金って?

目次 はじめに  皆さんこんにちは。宮城県の行政書士水越です。 個人事業主の皆様向けの補助金があるのはご存知でしょうか?小規模事業者持続化補助金といい、販路開拓…

 
 今回(2022年3月現在)、令和3年度の補正予算として、通常枠に加えて新たな枠組みが創設されました。成長・分配強化枠(賃金引上げ枠・卒業枠)、新陳代謝枠(後継者支援枠・創業枠)、インボイス枠の大きく分けて3つの枠が今回新設されました。

 それでは、一つ一つの枠組みの内容を見ていきましょう。

成長・分配強化枠(賃金引上げ枠・卒業枠)

 まず、成長・分配強化枠です。
 こちらの枠組みは、賃金の引上げや雇用増加に伴う事業拡大に取り組む事業様向けの枠組みになります。

① 賃金引上げ枠
 要件としては、事業場内最低賃金を地域別最低賃金より+30円以上(これを既に上回っている場合は、現在支給している事業場内最低賃金より+30円以上)とした事業者かつ販路開拓の取り組みを行う小規模事業者様になります。補助率は3分の2ですが、赤字事業者様の取り組みに関しては4分の3で、優先採択の為の加点もされます。補助上限は200万円です。

② 卒業枠
 要件としては、常時使用する従業員(経営者、パート、アルバイトは含まない)を増やし、小規模事業者としての従業員数を超えて規模を拡大する事業者かつ販路開拓の取り組みを行う小規模事業者様になります。補助率は3分の2、補助上限は200万円です。

新陳代謝枠(後継者支援枠・創業枠)

 次に、新陳代謝枠です。
 こちらの枠組みは、後継者の実施する新規の取り組みや創業間もない小規模事業者様向けの枠組みになります。

① 後継者支援枠
 要件としては、将来事業承継を行う予定があって、かつアトツギ甲子園のファイナリストになり販路開拓の取り組みを行う小規模事業者様になります。補助率は3分の2、補助上限は200万円です。

② 創業枠
 要件としては、産業競争力強化法に基づく「認定市町村」または「認定市区町村」と連携した「認定連携創業支援等事業者」が実施した「特定創業支援等事業」による支援を公募締め切り時から起算して過去3か年の間に受け、かつ過去3か年の間に開業し、販路開拓の取り組みを行う小規模事業者様向けの枠組みになります。補助率は3分の2、補助上限は200万円です。

インボイス枠

 最後にインボイス枠です。
 こちらの枠組みは、免税事業者からインボイス(適格請求書)発行事業者に転換する事業者様向けの枠組みになります。
 要件としては、2021年9月30日から2023年9月30日の属する課税期間で一度でも免税事業者であった又は免税事業者であることが見込まれる事業者のうち、インボイス発行事業者に登録し、販路開拓の取り組みを行う小規模事業者様向けの枠組みになります。補助率は3分の2、補助上限は100万円です。

まとめ

 以上が、小規模事業者持続化補助金の新設された枠組みについてでした。今後のスケジュールとしましては、2022年3月29日に応募開始、第8回応募締め切りは2022年6月3日当日消印有効になっております。第9回以降も随時申請受付となり、jGrantsによる電子申請と郵送による申請いずれかの方法で応募する形となります。取り組みの内容をしっかりと計画して申請に進んでいきましょう。弊事務所でも、申請サポートや補助金に欠かせない事業計画書の作成サポートを行っております。宮城県以外の方でも補助金をフックに今後の事業展開に繋げていけるように一体となってサポートして参ります。本記事をお読み頂き、誠にありがとうございました。