経営事項審査 総合評定値について
目次
はじめに
皆さんこんにちは。宮城県の行政書士水越です。建設業者様にとって、公共工事を受注していくために必要な経営事項審査。経営事項審査には、評価される基準があります。今回は、経営事項審査の総合評定値について解説致します。ご参考にして頂けたら幸いです。(2022年7月現在)

経営事項審査とは
経営事項審査については、以下の記事でまとめておりますのでご参照ください。
公共工事を直接受注するためには、経営事項審査を受け、入札参加資格登録をしなければなりません。経営事項審査の申請は毎年必要で、公共工事を受注出来るだけでなく、自社の状況を分析出来ることや社会的信用も得られます。経営事項審査には、評価の方式があります。
総合評定値とは
経営事項審査において、点数が設けられてらいます。それは総合評定値(P点)という値です。公共工事を受注する為の入札参加資格登録申請の際に、主観的な点数として評価の一部となります。社会性や経営状況、技術者の配置状況などを総合的に評価した値になりますが、内訳の詳細は以下の通りです。
・完成工事高(X1) 25%
工事の売上金額に対して評価される項目です。シンプルに売上高と比例して評価され、2年平均か3年平均で選ぶことが出来ます。評点の25%が総合評定値に算出されます。
・自己資本額および平均利益額(X2) 15%
自己資本、営業利益、減価償却実施額分を評価される項目です。貸借対照表や損益計算書を基にします。評点の15%が総合評定値に算出されます。
・経営状況(Y) 20%
経営事項審査を受ける際に、経営状況分析申請をしておく必要があります。その際の結果が反映される項目です。評点の20%が総合評定値に算出されます。第一期の会社様で、設立日から審査基準日まで365日未満(例えば3月決算で、4月19日設立の場合など)の会社様は第一期は一律で0点となります。
・技術職員数および元請完全工事高(Z) 25%
事業年度終了日の時点で、技術職員数がどれくらいいるか、資格者はどれくらいいるか、元請工事の売上高はどれくらいかを評価する項目です。評点の25%が総合評定値に算出されます。
・その他審査項目(W) 15%
社会性などを評価される項目で、退職金制度があるか、労働者の育成や保険の加入状況などを考慮します。評点の15%が総合評定値に算出されます。
経営事項審査は建設業の業種ごとに評価され、明確に点数が付けられます。自社のストロングポイントや改善すべきところをしっかりと把握しましょう。
まとめ
以上が、経営事項審査の総合評定値についてでした。事業年度終了日時点の評価になりますので、前もって総合評定値を意識した取り組みが必要です。各項目をチェックした上で、事業活動の中で意識しながら推進していくことをおすすめ致します。弊事務所では、新規の建設業許可取得や更新、経営事項審査に関連した申請代行も承っております。宮城県以外の方でもお気軽にご相談ください。本記事をお読み頂き、誠にありがとうございました。