事業再構築補助金 5つの類型

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はじめに

 皆さんこんにちは。宮城県の行政書士水越です。
 新型コロナウイルスによる影響を受けた事業者様が行う、ウィズコロナに向けた取り組みを補助する事業再構築補助金。今までどんなことをしてきて、これからどんな取り組みをしていくのか。取り組み内容は重要です。事業再構築補助金は、5つの類型に分かれています。

「これから再構築する事業は、どの類型に当てはまるのだろう?」と気になっている方もいらっしゃるのではないでしょうか。そこで、今回は事業再構築補助金の5つの類型について解説致します。ご参考にして頂けたら幸いです。(2022年3月現在)

業種?事業?業態?

 事業再構築補助金には、基礎として理解しておくべきことがあります。それは日本標準産業分類です。総務省のホームページに一覧が掲載されているのですが、ご自身の事業はどのような業種に分類されるのかが分かります。大分類・中分類・小分類・細分類と4つに細分化されています。例えば、喫茶店を営んでいるのであれば、宿泊業・飲食サービス業(大分類)→ 飲食店(中分類)→ 喫茶店(小分類)→ 喫茶店(細分類)となります。
 5つの類型の中には、「業種」「事業」「業態」など似通った単語が出て来ます。上記のように日本標準産業分類を基準に考えていきますと、「業種」というのは、大分類のことを言います。製造業や建設業といったいわゆる大きな括りで見ます。「事業」というのは、中分類以下のことを言います。業種は同じですが、行う事業が異なるものです。「業態」というのは、同じものを取り扱っていますが、販売方法や営業方法が異なる状態のことです。以上を踏まえて、5つの類型を見ていきましょう。

5つの類型

 では、早速事業再構築補助金の類型についてご説明致します。なお、類型ごとに要件が細かく設定されていますが、そちらは別の記事で解説致します。今回は類型そのもののみの解説になりますのでご了承ください。

① 新分野展開
 まず一つ目は、新分野展開です。こちらは主たる業種または事業を変更することなく、新たな製品等を製造等し、新たな市場を展開していく類型です。例えば、飲食店が飲食サービス業という業種を変更せず、高齢者配食業へと展開するといったものです。

② 事業転換
 二つ目は、事業転換です。こちらは、上記で説明した通り「事業」転換なので、中分類以下の主たる事業を変更する類型です。例えば、日本料理店から焼肉店への事業転換(細分類)をするといったものです。

③ 業種転換
 三つ目は、業種転換です。こちらは「業種」転換なので、大分類の主たる業種を変更する類型です。例えば、レンタカー事業(大分類:不動堂産業・物品賃貸業)を営んでいた事業者が、ペンション経営(大分類:宿泊業・飲食サービス業)も行うといったものです。

④ 業態転換
 四つ目は、業態転換です。こちらは「業態」転換なので、販売方法や営業方法のみを変更する類型です。例えば、ヨガ教室を店舗(対面)で行っていたが、縮小してオンラインヨガ教室(リモート)を開始するといったものです。

⑤ 事業再編
 五つ目は、事業再編です。こちらは新分野展開・事業転換・業種転換・業態転換のいずれかを行うにあたって事業再編を伴う類型です。上記4つの類型に加えて、合併・会社分割・株式交換・株式移転・事業譲渡等を行うといったものです。

まとめ

 以上が、事業再構築補助金の5つの類型についてでした。先述した通り、類型にはそれぞれ要件があります。そちらに関しては、別の記事で解説させて頂きます。申請をする際に、ご自身の事業内容がどの類型に当てはまるかをしっかりと分析していきましょう。弊事務所でも、事業再構築補助金をはじめとした補助金の申請サポートを承っております。宮城県以外の方でも是非お気軽にご相談ください。本記事をお読み頂き、誠にありがとうございました。