産業廃棄物を処理施設に運びたい場合は?
目次
はじめに
皆さんこんにちは。宮城県仙台市の行政書士水越です。建設現場で廃棄物が出たり、研究施設などから廃棄物が出た場合は、無許可で処理施設に運んではいけません。今回は、産業廃棄物収集運搬業許可の申請に関して解説致します。ご参考にして頂けたら幸いです。(2023年5月現在)
産業廃棄物収集運搬業許可の要件
産業廃棄物収集運搬業許可は、積込をしたい先及び廃棄物を下ろしたい先の都道府県の許可証が必要です。例えば、宮城県の許可を持っていて東京都で廃棄物を積んで、宮城県で廃棄物を下ろしたい場合は、東京都の産業廃棄物収集運搬業許可を取る必要があるということです。
産業廃棄物収集運搬業許可の要件についてですが、講習会の受講し試験に合格しているかどうかや、許可申請する台数分の車が止められる駐車場があるかどうかなどが挙げられます。講習会に関しては、各都道府県で実施しており、合格後に許可に必要な修了証が届きます。新規の方の有効期限は5年、それ以降の更新は2年の期限となります。年間で開催される時期と場所は限られておりますので、スケジュールの確認をしておくようにしましょう。
産業廃棄物収集運搬業許可には、通常の産業廃棄物収集運搬業許可と特別管理産業廃棄物収集運搬業許可があります。通常の産業廃棄物は、建設現場などから排出される汚泥や木くず、紙くず、廃プラスチック類などが対象の例に挙げられます。特別管理産業廃棄物は、研究施設や分析施設などから排出される特定の数値基準に係る化合物が含まれている廃棄物などが対象となります。特別管理産業廃棄物に関しましては、かなり細かく分類されておりますので、詳しくはご相談ください。
産業廃棄物収集運搬業許可の必要書類
許可に必要な書類ですが、自治体によって若干異なります。多くの自治体で求められる書類は、おおまかに以下の通りとなります。
・講習受講修了証
・法人登記事項証明書
・法人役員の本籍地記載住民票
・法人役員の登記されていないことの証明書
・法人税納税証明書(3期分)
・決算書(3期分)
・事業の際の駐車場の土地登記事項証明書
・事業の際の駐車場の契約書
・事務所、駐車場の位置図 見取図
・事業に使用する車等の車検証
・事業に使用する車等の写真
・事業に使用する運搬容器の写真
・事業に係る積込先又は運搬先の都道府県の収集運搬許可証
・処分場の許可証
・申請手数料 など
各都道府県それぞれ異なりますので、あくまでも一例となります。こちらと申請書を併せて申請します。申請書の書き方や手数料納付方法に関しましても、都道府県によって多少のばらつきがありますので注意が必要です。
まとめ
以上が、産業廃棄物を処理施設に運びたい場合についてでした。初めて許可を取得したい場合も、更新の場合も、講習会修了証が必要となりますので、そちらは最優先で取得しましょう。どこでどんな産業廃棄物を収集運搬するかも記載する必要があるのでまとめておきましょう。手続きが面倒、忙しくて手が回らないといった方がいらっしゃいましたら、弊事務所までお気軽にご相談ください。本記事をお読み頂き、誠にありがとうございました。