宮城県の土地利用状況 -2つの面積比較-

目次

はじめに

 皆さんこんにちは。宮城県の行政書士水越です。
 農地転用による土地利用をしていきたいけれど、宮城県内の土地の利用状況が気になるという方はいらっしゃいませんか?震災以降の復興状況も含めて、街の様子が変化しています。

「自分が土地を活用していく上で、どういった立ち位置になるのか知りたい」とお考えの方!地域の状況を把握しながら土地を利用していくことで、より地域を身近に感じられますよね。本日は、宮城県の農地面積と宅地面積の推移比較を中心とした土地利用状況について纏めてみました。ご参考にして頂けると幸いです。

宮城県の現状

 ではまず、宮城県の現状についてです。宮城県の人口の推移は、平成17年は約236万人でしたが、平成23年は約232万人に減少致しました。その後、平成27年には約233万人まで増加しましたが、令和元年で約230万人と毎年5千~1万人の人口減少となっております。一方で世帯数に関しましては、平成17年は約85万世帯、平成23年には約92万世帯、平成27年には約97万世帯、令和元年には約100万世帯と右肩上がりで増加しています。(図1参照)これにより、一世帯あたりの人員が減少していることも分かるかと存じます。これは全国的にも言えることですが、少子化や高齢者の単身世帯の増加が影響しています。

(図1)

出典:宮城県公式Webサイト

宮城県の土地利用状況

 宮城県の土地利用状況について、令和元年では農地が約17%、森林が約57%と農地・森林が全体の約75%を占めています。近年では開発事業や復興事業などが進められ、農地・森林の減少、道路・宅地の増加が傾向として見られます。
 地域別に利用状況を見ると、仙台都市圏・仙南地域は農地が約13%、森林が約59%、宅地が9%、道路が約5%となっています。大崎圏・栗原市は農地が約23%、森林が約55%、宅地が約4%、道路が約4%です。登米・石巻・気仙沼地域は農地が約18%、森林が約56%、宅地が約6%、道路が約5%となっております。(図2参照)仙台都市圏では、農地の割合が低く、森林・宅地の割合が比較的高くなっています。東北経済の中心地ではありますが、街中にある自然のみならず郊外へ行くと田畑や森林が広がっているのが仙台の特徴かと存じます。

(図2)

出典:宮城県公式Webサイト

宮城県の農地面積と宅地面積の推移

 宮城県の農地面積については、平成20年は約13万6千haあったものの、平成23年には約12万6千haに減少。平成26年に約13万haまで増加したものの、令和元年には約12万6千haまで減少しました。(図3)このような中で、農地ではあるが工作の目的に供されていない荒廃農地の面積は、約6千haと農地面積のおよそ5%を占めています。
 これに対して宅地面積については、平成20年は約4万5千haあったものの、平成23年には約4万3千haまで減少。そこから令和元年まで毎年増加し、約4万8千haとなっています。(図3)
 先述の通り、農地の減少と宅地の増加が進んでいます。荒廃農地発生の抑制と土地の有効活用、農業の発展と都市開発のバランスを取っているのです。

(図3)

出典: 宮城県公式Webサイト 、農林水産省ホームページ

まとめ

 以上が、宮城県の土地利用状況についてでした。本記事をお読みいただいている方々のには、宮城県の土地利用状況がどのようになっているかお分かり頂けたかと存じます。時代によって変化はあるものの、農地や宅地のバランスを取りながら、より生活しやすい環境を整えているのです。そういった意味で闇雲に開発がされないよう、農地転用許可や開発許可、建築許可などといった手続きは大変重要な役割を担っているのです。
 今回の記事を読んで、何か分からないことや手続きについて知りたいという方がいらっしゃいましたら、宮城県以外の方でも是非お気軽にご相談ください。弊事務所でしっかりサポートさせて頂きます。本記事をお読み頂き、誠にありがとうございました。