建設業許可 経営業務の管理責任者等の設置

目次

はじめに

 皆さんこんにちは。宮城県の行政書士水越です。建設業許可の要件の一つとして、経営業務の管理責任者等の設置があります。こちらの要件に関してまとめてみましたので、参考にして頂けたら幸いです。(2022年6月現在)

経営業務の管理責任者等の設置

 建設業許可の要件の一つである「経営業務の管理責任者等の設置」。具体的にどういったことなのか分からないという方も少なくないかと存じます。いわゆる「経管」と呼ばれる方ですが、以下の基準があります。

経営業務の管理責任者等の基準
・経営業務の管理責任者として、建設業の経営業務を管理した経験が5年以上ある者
・経営業務の管理責任者に準ずる地位として、建設業の経営業務を管理した経験が5年以上ある者
・経営業務の管理責任者に準ずる地位として、建設業の経営業務管理責任者を補助した経験が6年以上ある者

※建設業の財務管理・労務管理・業務運営に関して5年以上の義務経験を有する直接補佐者が必要な場合は以下の者

・役員等として建設業の経験が2年以上あり、それを含めた財務管理・労務管理・業務運営につき役員等又は役員等に次ぐ職制上の地位における建設業の経験が5年以上ある者(申請をする会社で)
・役員等として建設業の経験が2年以上あり、それを含めた役員等(建設業以外での)としての経験が5年以上ある者

 経営業務の管理責任者は、法人様であれば役員、個人様であればご本人、常勤性があり他の会社の社長さんになることは出来ません。上記で気になられた方もいらっしゃるかと思いますが、「準ずる地位」という表現はどういったものなのでしょうか。「準ずる地位」とは、取締役会などで経営業務を任された方などを指し、経営業務の管理責任者として認められます。
 個人法人問わず、建設業の役員として経営経験が5年以上ある方は、経験した業種ではなくても経営業務の管理責任者として認められます。

必要な書類は?

 経営業務の管理責任者は、経営経験を証明しなければなりません。法人様は履歴事項全部証明書(取締役就任期間が5年以上あるか)、個人様は確定申告書(最低でも5期分あるかなど)で証明します。また、建設業許可会社で経管していた方は、当時の許可申請書の控えがあれば大丈夫です。建設業許可会社で経管をしていなかった方は、当時在籍していた期間の建設業許可証で証明します。建設業許可を得ていない会社で勤めていた方が経管になる場合は、工事の契約書や注文書、請求書や通帳などで証明をする必要があります。

まとめ

 以上が、建設業許可の要件である「経営業務の管理責任者等」についてでした。会社を跨いでいる場合は前の会社から書類を借りたり、様々なハードルは出てくるかと存じます。しっかりと証明する為にも、証拠書類を揃えていく必要があります。弊事務所では、建設業許可の申請代行を承っております。宮城県以外の方も是非お気軽にご相談ください。本記事をお読み頂き、誠にありがとうございました。