農地転用したい土地 -注意すべき3点-

目次

はじめに

 皆さんこんにちは。宮城県の行政書士水越です。
 農地を転用したいと考えていたけれど、どんな土地を転用すべきか分からないという方はいらっしゃいませんか?ただ闇雲にそこが良いからという理由だけでは、後々苦労してしまう可能性があります。

「農地の転用をしていく上で注意すべき事項が知りたい…」とお考えの方!どういったことを気にしておくべきか、実際に申請を進める前に最低限は把握しておきたいですよね。本日は、農地転用をする土地の選択の際に注意すべき3点について纏めてみました。ご参考にして頂けると幸いです。

農地転用の基本

 農地転用とは「農地を農地以外のものにすること」で、農地法4条または5条の許可あるいは届出が必要になります。「農地を農地以外のものにする」とは、住宅を建てたい場合は農地から宅地へ、駐車場にしたい場合は農地から雑種地へなどといった「工作の目的に供する土地」から農地以外の用途に変更を行うことを言います。建築物の建造などを行う前段階で、その場所の農地を減少させて農地以外のものを増やしても良いかという許可が農地転用許可です。では、具体的に農地転用する土地を選ぶ場合はどのようなことに気を付けなければならないのでしょうか。注意点を以下の3点に纏めてみました。

農地転用候補地選択の注意点①

 ライフラインが通っているかどうかです。宅地にする場合は特に気を付けなければなりません。もちろん、宅地にするので将来的にもずっとライフラインが必要であるには間違いないです。そういった中で、そもそも電気や水道が通っていないとご自身で引っ張ってくる必要があり、非常に手間とコストが掛かります。不動産の重要事項説明書にも記載してありますが、不動産会社の担当様などにもよく確認しておくことが大切です。

農地転用候補地選択の注意点②

 隣り合わせになる土地がなるべく農地でないことです。農地転用となると、やはり農地が周囲にあるかと存じます。宅地にしたい農地の周りに農地がある場合、生活排水の経路を明確にしなければなりません。田んぼに流入してしまっては大変です。また宅地にする場合は田んぼと違い、盛土などをした上でコンクリートで固めたりする為、雨水の排水経路も大切になります。さらに、隣り合わせになる土地が農地であった場合、隣に宅地を建てることによって、田んぼに日光が当たらず稲の成長に影響を及ぼしてしまう可能性もあります。ですから、しっかりとした計画が必要になります。

農地転用候補地選択の注意点③

 候補地の境界線が明確であるかどうかです。宅地にして建物を建てる際には、特に境界線が明確でなければなりません。完成したら実は越境していたということになると大変です。境界線が明確でない場合は、確定測量をしていくべきかと存じます。確定測量は約1カ月半から3ヶ月は掛かりますので、しっかりと逆算してスケジュールを組んでいきましょう。また、コストも約35万円から掛かってきますので、予算に組み込む必要があります。確定測量に関しては、不動産会社様や土地家屋調査士様に相談してみましょう。

まとめ

 以上が、農地転用する土地の選択における3つの注意点についてでした。実際に農地転用される前に、そこがどういった状況なのかを把握しておく必要があります。万が一、状況把握せずに困難な場所で話を進めていった場合、様々な壁にぶつかってしまいかねません。ですから候補地の状況を踏まえた上で、よりスムーズに農地転用の許可申請に進んで頂けたらと存じます。
 今回の記事を読んで、何か分からないことやご自身で出来るか不安だという方などがいらっしゃいましたら、宮城県以外の方でも是非お気軽にご相談ください。弊事務所でしっかりサポートさせて頂きます。本記事をお読み頂き、誠にありがとうございました。