建設業許可における欠格要件とは?

目次

はじめに

 皆さんこんにちは。宮城県仙台市の行政書士水越です。建設業許可において、様々な要件がある中で欠格要件というものが存在します。欠格要件にはどのようなことが挙げられているのでしょうか。今回は、建設業許可における欠格要件について解説いたします。ご参考にしていただけますと幸いです。(2024年4月現在)


建設業の許可要件

 まず、建設業許可の要件はどのようなものがあるのでしょうか。大きく分けて以下のとおりです。
・経営業務の管理責任者の選任
・専任技術者の選任
・誠実性
・財産的基礎
・欠格要件

 要件にしっかり該当するかどうかが許可の可否に繋がります。全て重要ですが、「経営業務の管理責任者」「専任技術者の選任」「財産的基礎」の部分で満たされていない事業者様は少なくありません。「経営業務の管理責任者」「専任技術者の選任」といった人に関わるところは実務経験も絡んでくるので、過去の書類を隈なく確認する必要があります。

欠格要件とは

 上記の要件の中でも見落としがちなのは、欠格要件です。具体的にどのような中身になっているのでしょうか。

〇許可の申請書類・添付書類の内容に虚偽記載があったり、欠格要件に該当しているにもかかわらず記載がされていない場合
〇法人や法人役員等(株主や相談役など含む)、個人事業主・支配人、その他支店長・営業所長等が以下に該当している場合
・精神の機能の障害により建設業を適正に営むにあたって必要な認知・判断及び意思疎通を適切にできない者、又は破産者で復権を得ない者
 →こちらは、成年後見制度を利用しているかどうかで判断します。登記されていないことの証明書や身分証明書の添付が必要となります。
・不正の手段で許可を取得し、それを取り消されてから5年が経過しない者
・許可取り消しを逃れるための廃業届をしてから5年が経過しない者
・建設工事を適切の施工せず、公衆に危害を及ぼしたあるいは及ぼす恐れが大きい、または請負契約に対して不誠実な行為による営業停止処分を命ぜられ、その停止の期間が経過しない者
・禁固以上の刑に処せられ執行が終わり、または執行を受けなくなった日から5年が経過しない者
・建設業法や建築基準法などの法令のうち、政令で定めるもの、若しくは暴力団員による不当な行為の防止等に関する法律の規定に違反、または刑法等の一定の罪を犯し罰金刑に処せられ、その刑の執行を受けることがなくなった日から5年を経過しない者
・暴力団員等
・暴力団員等がその事業活動を支配する者

 該当しないであろうと思っていても、該当していたというケースも少なくありません。今一度ご確認いただくことをおすすめいたします。

まとめ

 以上が、建設業許可における欠格要件でした。法人の方は役員さんだけではなく、株主さんなども絡んできます。許可申請をする際は、関係する方の状況も鑑みながら進めていくことが重要となります。幣事務所では建設業許可申請の代行を承っております。事業の合間の時間がない、必要書類が分からないなどといった方がいらっしゃいましたら、お気軽にお申し付けください。本記事をお読みいただきありがとうございました。